大切な本が濡れてしまった時、どう乾かせば良いか迷いますよね。
そんな時には「冷凍乾燥」という方法が効果的です。この方法を上手に使えば、本の形をできるだけ元に戻すことができます。
ただし、冷凍乾燥を成功させるためには適切な道具と手順が欠かせません。
ここでは、冷凍乾燥を利用して濡れた本を安全に復元するための必要なアイテムと方法を詳しく説明します。
濡れた本の冷凍乾燥を成功させるための必要なアイテム
冷凍乾燥とは、冷凍庫の乾燥した環境を利用して本から水分を取り除く方法です。
ジップロップバッグが必要になります。
まず、本は閉じたままで余分な水分を拭き取ってから、ジップロックバッグに入れます。そして、冷凍庫で24時間ほど冷凍することで、徐々に水分を蒸発させます。このとき、ジップロックを使ことで冷凍庫内の食品のにおい移りや、紙が冷凍庫の壁に貼り付いてしまうのを防げます。
さらに、バッグの口を少し開けておくと湿度が調整されて、より効果的に水分が飛んでいきます。
濡れた本を冷凍する際の失敗原因
濡れた本を冷凍する際に失敗しやすい原因は、水分の取り扱いにあります。
冷凍する前に、タオルなどで表面の水分をしっかり吸い取ることが大切です。また、冷凍が不十分だったりページを無理にめくろうとしたりすると、本が破れたり形が崩れたりしてしまう恐れがあるので気を付けてください。
冷凍することで紙がもろくなるため、乾燥するまで本には極力触らないようにしてください。
濡れた本が波打つ理由
本が濡れると紙が膨張し乾燥する際に縮むため、ページが波打つことがあります。
この波打ちを防ぐためには、できるだけ早く適切な方法で乾燥させることが大切です。冷凍乾燥法を使えば、この波打ちを最小限に抑えられるので元の状態に近い形に戻しやすくなります。
冷凍後の本を圧縮して乾燥させる方法
冷凍した本は、そのままでは水分が完全に飛ばずページが波打ってしまうこともあります。
そこで、冷凍後には厚めの平らな板で本を挟み、その上に重りを乗せて圧縮しながら自然乾燥させる方法が効果的です。この状態で5日間ほど放置することで、ページが整い乾燥も進みます。
この間は本に触れないことがポイントで、無理にページをめくると破れや変形の原因になりますので注意が必要です。
早く乾燥させるいはドライヤーとアイロンを使うのが便利
緊急時には、ドライヤーとアイロンを使って乾燥させる方法も役立ちます。
ドライヤーで温風を当てることで速やかに乾燥できますが、仕上がりは冷凍乾燥法ほど完璧ではない場合もあります。それでも、「少しでも早く乾かしたい」という場合には、ドライヤーを使うとすぐに乾燥ができて便利です。
色付き飲み物によるシミの除去方法
濡れてしまった本にコーヒーや紅茶などのシミがついてしまった場合には、塩素系漂白剤が有効です。
薄めた漂白剤をキッチンペーパーにしみ込ませ、シミの部分を軽く叩いて汚れを取ります。汚れが移ったら新しいキッチンペーパーに交換しながら、シミが薄くなるまで丁寧に漂白を続けてください。
ただし、完全にシミを取り除くことが難しい場合もありますし、印刷が消えるリスクもあるため、慎重に行うことが大切です。
濡れた本の冷凍乾燥の失敗を防ぐ手順まとめ
濡れた本をしっかり修復するためには、冷凍乾燥法がとても有効です。
ジップロックを使って冷凍庫で本を乾燥させることで、効率よく水分を取り除きしわの発生を抑えることができます。さらに、自然乾燥だけで十分でない場合には、冷凍乾燥を使いながら圧縮を行うとよりきれいに元の状態に近づけられます。
緊急時で早く乾かしたいときは、波打つ可能性は高いですがドライヤーとアイロンを使うのが便利です。
各方法にはそれぞれのメリットと注意点があるので、状況に応じて一番適した方法を選び大切な本をできるだけきれいな状態に戻せるようチャレンジしてくださいね。